北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

JR大阪環状線・新今宮駅〜阪堺電車・天王寺駅前電停徘徊

流行りの病に相方ともども感染し、

永らくの自宅療養。

現場仕事なものでテレワークとも無縁だし、

かといって一日眠れる体力があるほど若くはない。

 

うーむどうすっか。

 

こんな時にも酒に頼りたくなるのが

アルコール依存症、みたいなものなのかもしれない。

流石にやめておけ、と脳裏で誰かがささやき、

いいねか、いいねか、やることねえし、

ともうひとりの誰かがささやく。

 

そんでもって流しの下に入れてある日本酒を一杯だけさ、

と朝からグビリ。

無論一杯で収まるはずもなく、もう一杯ぐびり。

3杯も飲めば眠くなり、

布団に入ってしばし爆睡して、

目が覚めたらまた一杯。

 

うーむ、自宅療養なんてやってたらアル中になってしまうではないか、

と妙な心配をしているうちに療養は明けた。

 

 

 

大阪環状線の電車は新今宮駅に着いた。

療養中に動画サイトでじゃりン子チエとかどついたるねんとか見てたら、

妙に大阪に行きたくなった、というのが今回この地を訪れた理由。

朝から天気は快晴、気分も上々。

 

 

駅周辺を一回りしてまずは朝食を、と食堂に入った。

先客は3人いたが全員ビールを飲んでいる。

さらに1人は朝から焼肉をつまんでいる。

僕はこのあと朝風呂に行くつもりであるので、

ビールはとりあえず我慢してホルモン入り汁うどんを注文。

隣からは焼肉の香りが漂ってきてさらに腹が減る。

 

 

ホルモンを口に放り込み、うどんをすする。

うー、たまらんなあ、朝から最高だなあ、

そのとき入ってきたおっちゃん2人は席につくなりビールを注文。

一応まだ8時半なんやけどな(笑)

ホルモン入り汁うどんのお値段は450円なり。

ごちそうさまでした。

 

 

腹ごなしに商店街をぶらぶら歩く。

朝から行列のできてる飲み屋もあって、

流石大阪やなあ、と思う。

僕の友人は「朝から気兼ねなく飲める街をいい街っていうんだよな」とたびたび口にするが、

まさにそのとおりだよな、と笑ってしまう。

 

 

しばしの徘徊ののち、銭湯を目指す。

このあたり、わりと銭湯の多いエリアであるが、

朝から営業している銭湯もちらほら見受けられる。

うち一軒を最初訪ねたらすさまじい数の自転車が既に停まっており、

こりゃ混んでるなあ、そういや確か商店街の中にも銭湯があったはず、

と方角を変えた。

 

 

萬盛湯さんはレトロな商店街の一画にあった。

前に貼ってあった映画「AKAI」のポスター、

どついたるねん見てても思うけど本当に赤井英和さんってイケメンだったよなあ。

今のいかにも大阪のおっちゃん的な雰囲気も最高に好きだけど。

 

 

萬盛湯さんの中へ。

外観から勝手にレトロな銭湯を想像していたが、

浴室内は今どきのめちゃくちゃきれいな銭湯だった。

関西の銭湯は浴室の中央に浴槽がある印象であったが、

こちらは手前に洗い場が並び、一番奥の壁側に浴槽と、

富山の銭湯っぽい造りだなあと何となく懐かしい気分に。

 

さらに階段を上がると小さいながらも露天風呂と水風呂があった。

朝っぱらから街のど真ん中で青空を眺めながら

キーンと冷えた水風呂につかる爽快感、

いやはや、たまらんなあ、、、、、

 

 

スッキリした気分で萬盛湯さんを後にする。

今回はもう一箇所訪ねたいところがあったので、

阿倍野までぶらぶら歩いた。

 

 

この日はあべのハルカスにある近鉄百貨店で開催されていた

「大阪銭湯博」の最終日だった。

僕がたどり着くと、入場制限を行うほどの賑わいとなっていた。

 

 

銭湯って存在は知ってるけど、

自分の身近なところにあるとは思っていない、

そんな方が案外多いような気がするし

(前も書いたかもだけど、富山の五福にある銭湯に通っていた時、富大や富山工業、商業出身の同僚の大半がそこに銭湯があることを知らなかった)

こういったイベントは大事だなあと思う。

 

石鹸やら牛乳やらいろいろ頂き感謝。

 

 

ここまで来たならついでに、でもないけど、

阪堺電車にも乗っていこうと思う。

富山を去ってから、すっかり「路面電車欠乏症」みたくなっている。

 

 

大阪にこうした路面電車が残っているのはある意味奇跡的なことかもなあ、

と思う一方で、

道路が狭いこともあって、車のドライバーさんたちはなかなかトリッキーな運転をしており、何度がヒヤリとすることもあった。

 

 

住吉で下車して恵比寿町行きに乗り継ぐ。

60分以内の乗り継ぎで一乗車扱いとなるのがありがたい。

環状線に乗ればあっと言う間の天王寺新今宮間をこういった経路でたどるのも

なかなかオツなものであったりする。

 

 

車内には七五三帰りの若い家族連れが乗っていたが

「え、これ天王寺行かへんやつやん」

「もう乗ってもたし新今宮で乗り換えよう」

などと話している。

住吉から乗ると、大半が天王寺駅前行きで、恵美須町行きはわずかなのだが、

そのわずかな恵比寿町行きに乗ってしまうとは何とも気の毒だなあ、と思う。

 

少しでも長く乗車したくて、

結局恵比寿町まで乗り通した。

 

 

恵美須町に到着。

かつてはレトロな駅舎と頭端式ホームがあったような気がしたが、

いつしかすっかり様変わりしていた。

 

 

僕は多くの観光客で賑わう新世界の片隅でぐびりとビールを飲み、

新今宮駅から環状線の電車に乗って帰路についた。