北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

神戸高速鉄道・湊川駅〜新開地駅徘徊

昔からいわゆる「館内着」に着替えて一日だらだら過ごせる

いわゆる「健康ランド」的な施設が好きだった。

風呂に入ってビールを飲んで、漫画読んで、映画見て、、、

 

20代の頃、富山では「KAKEOパレス」や「東洋健康ランド」、

福井では「ジョイフルFUKUI」、

地元だと太子町に大きな健康ランドがあってかなりの回数足を運んだが、

時代の流れなのかいずれも閉館してしまった。

 

兵庫県に帰って来てからは、電車だと格安で行ける

有馬温泉の「太閤の湯」に毎月行ってるのだけど、

そろそろ新規開拓をしたいなあ、と考えていたが、

やはり時代の流れなのか、選択肢はそう多くはない。

 

そんな矢先気になったのが、先日お邪魔した湊山温泉さんの2階にある「喫泉」である。

 

minatoyama-onsen.com

 

僕は当初喫茶店とワーキングスペースみたいなところかなあ、と勝手に考えて、

あまり関心を持たずにいたのだけど、

サイトを見ると「秘密の図書室」とある。

さらにSNSで調べてみると、館内着やドリンクもあってかなりまったり過ごせそうな空間であることが判明した。

これはぜひ行ってみたい。

 

 

 

朝から山陽電車に揺られて新開地へ。

渋い声、かつ聞き取りやすいアナウンスをする車掌さんだなあ、

と関心しながら乗ってたけれど、

下車する時に見たらまだ10代といっても通用しそうな若者でさらに関心。

まあ、運輸業界って若い人の方が案内にしろ窓口対応にしろ総じて丁寧よなあ、

と、一応元関係者としては思ったりする。

 

 

新開地で神戸電鉄に乗り継ぐ。

目的地は次の湊川だし、全列車停車するし、

あまり深く考えずに電車に乗ろうとしたけれど、

よくよく行き先をみれば「有馬温泉」とある。

有馬口有馬温泉区間運転の印象が強いけど、

朝夕は新開地から直行する便もあるんですな。

今度はぜひ乗り通してみよう。

 

 

湊川で下車。

天気は快晴、若干肌寒いがまあ、冬だし仕方ない(笑)

 

 

湊川沿いを山手へ進む。

富山県民としては「新湊・川」と読んでしまうけど

「新・湊川」なんだろうな。

 

 

湊川から枝分かれした天王谷川沿いをさらに山手へ進むと、

湊山温泉さんがいきなり現れる。

お湯が良かったもので再訪したくてしたくて仕方なかったのよな、

ただひたすらテンション上がる。

 

 

入浴料は750円かと思っていたら、

券売機に「朝風呂」料金として550円と記してある。

受付の女性に「このあと喫泉も利用したいんですけど、この値段でいいんですか」と問えば、

「8時までに入っていただければこの値段」とのこと。

この入浴料に喫泉の入場料として600円を支払う。

 

フロントで喫泉のチケットを渡すと「初めてですか」と問われ、

流れを説明してくれた上で黒いタグ付きのバンドを渡された。

喫泉の利用者であることを示す証となるそうな。

階段下に館内着とフェイスタオル、バスタオルがあって、

喫泉の利用者はご自由にどうぞとのこと。

うーむ、これだけで600円の価値は十分にあるよな、と思いつつ、

館内着とフェイスタオルを手にしたら

「バスタオルも遠慮せずに使ってな」とお声がけしていただいた。

普段から使わないもんで、と恐縮して脱衣場へ。

 

朝の浴室内はいろんな年代の方々が適度にいた。

湊山温泉は様々な温度の浴槽があるのが嬉しい。

まずはぬるめの浴槽で冷えた身体を温める。

うひゃ、たまらん。

 

適度に温もったところで奥の高温浴槽へ。

兄ちゃん2人連れのうち1人が高温浴槽に片足突っ込んで

「熱い、無理、無理」といい、

もうひとりの兄ちゃんも恐る恐る足を入れて「うわ、あかん、無理や」といい、

うーむ、やはり熱さに敏感なのが若さの証拠なんだろうか、

ではおっさん(僕)が入ってやろうとばかりに片足を入れたら恐ろしく熱くて

「あつ!」と声が出て、

兄ちゃんたちに笑われた。

 

僕は脇にある源泉水風呂に浸かった。

そのあとに高温浴槽に向かうと、なぜかスッと入ることができた。

このあと、喫泉と浴室を何度が行き来したけれど、

不思議なことに、ぬるめの浴槽から高温浴槽に向かうと熱くて入れないけれど、

源泉水風呂から高温浴槽だと、何ら問題なく入ることができる。

うーむ、これは僕だけの現象なんだろうか。

 

館内着に着替えてフロントで生ビールを注文。

ロビーの椅子で飲もうとしたら、

「2階に持っていってもらってもいいですよ」とのこと。

 

そんでもって2階の喫泉に上がると実に遊び心あふれた空間となっており、

さらに「こたつ」まで置いてあった。

うーむ、50年近く生きてきて、いや、酒を飲み始めて30年ほどになるけれど、

こたつで生ビールを飲むなんて初めての経験ではなかろうか。

たまらんなあ、と思わず声が出た。

 

 

階段の本棚に「じゃりン子チエ」があったので持って上がったけれど、

喫泉には掲示されていた新聞記事によると漫画や小説などが7000冊あるそうな。

中でも面白かったのが昭和43年の道路地図。

新幹線は東海道新幹線しかないし、

高速道路は中国道山陽道北陸道も存在していない。

 

国道8号線をたどってみると、

有料道路「敦賀道路」や「武生トンネル」なんていう記載もあった。

うーむ、こんなところに有料区間があったのか。

今や地図なんてスマホで簡単に見ることができるけど、

記録として紙の地図ってやはり大事だなあ、なんてことを思う。

 

このあと何度も風呂と喫泉を往復するたびに、

缶酎ハイを買ってはグビリ。

まずい、午前中なのに飲みすぎだな。

 

ちなみにこのブログはこの一週間後、

喫泉のこたつで生ビール飲みながら書いている(笑)

 

 

適度に腹も減ったもので、湊山温泉を後にした。

 

 

東山の商店街を経由して新開地へ。

この日はイベントが開催されていたこともあってか、

商店街は多くの人で賑わっていた。

 

 

もともと人が多いのは苦手だったけど、

コロナ禍を経験してからは

賑わっているにこしたことはない、と思うようになった。

あたりまえの日常に戻りつつあることがただただ嬉しい。

 

以前から気になっていたたこ焼き屋さんに入店、

こぶうどんとたこ焼き6個を注文。

あわせても530円?だったっけ、

安いよなあ、かつめちゃくちゃ旨いのよなあ、

たまらんなあ、、、ごちそうさまでした。

 

 

新開地駅に着いて今回の徘徊は終了、であるが、

思うところがあって三宮まで足を伸ばす。

 

 

目的はセンタープラザにある鉄道書籍が充実している古本屋さんであったが、

シャッターが閉じられており「閉店」の文字が見えた。

うーむ、何てことだ、と落胆したら、よくよく見たら「元町に移転」とある。

そんなもので元町まで歩いた。

 

 

古本屋さんで購入したのがこちら、国鉄時代の時刻表。

僕は小6の時に父に時刻表の見方を教わったのだけど、

読み物として初めて買ってもらったのがこの頃じゃなかったかなあと思う。

 

 

青函トンネルも、瀬戸大橋もまだない時代。

宇高連絡船を下車して高松駅頭端式ホームに並ぶディーゼル急行とか、

寝台特急なはに乗って興奮してなかなか眠れず、

それでもいつしか眠ってて、目覚めたら八代だったなあ、とか、

いろんなことを思い出しつつページをめくりながら酒を飲んでたら、

いつしか酒パックは空になっており、

仕方なく僕はスーパーに酒を買いに行った。