北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

阪神電鉄本線福島駅〜JR大阪環状線天満駅徘徊

兵庫県に帰ってきてまる2年が過ぎた。

その間に大きく変貌を遂げたのがわが体重で、

1年で6キロ増えた。

ただ、その後は増えもせず、減りもせずという状況が続いている。

 

昨年の今頃、体重が増えた僕は礼服を新調した。

理由は言わずもがな、である。

ただ、その礼服は一度も使用することがないまま一年が過ぎた。

 

先日、お通夜に行くことになり、

一年間まったく袖を通すことのなかった礼服を着た。

すると何だかパツパツなのである。

おいおいおい、ちょっと待て、体重は増えてないはずなのに、、、、

僕はボタンを留めた。

うう、何かきついなあ、と思いつつ、革靴を履こうと前にかがんだ瞬間、

礼服のボタンがふっとんだ。

「・・・」

 

 

 

最初は梅田から天満まで歩くつもりであったけど、

腹回りも気になるし、時間もあるし、で

梅田のひとつ手前、福島から歩くことにした。

 

阪神電鉄本線の各駅停車は福島駅に到着した。

一応関西出身なもので、福島というとABCテレビやラジオのイメージが強かったけど、

「昔のおはよう朝日ですは福島のタワーから放送してたよなあ」と調べてみたら、

福島区ではなく北区、東海道本線のさらに北側にあったようだ。

現在のABCは阪神福島駅の南側にある。

 

 

北側に出て真っ先に感じたのは「環状線の駅が案外遠い」ことだった。

 

 

その昔、福島駅が地上にあった頃は環状線の電車からすぐ見える位置だったような気がするなあ、と調べてみたら、

実際にもう少し環状線寄りを通っていたようだ。

 

 

北上して東海道本線の北側へ。

緑の多い、すっきりした街並みが続いていた。

 


しばし北上し、右手に進むと阪急の中津駅に出た。

 

中津も降りたことない駅よなあ、と思いつつ、駅舎を見たら、

10年近く前に改札前の居酒屋で飲んだことを思い出した。

 

↓2015年2月


中津駅の北側には狭いアーケードの商店街が続いていた。

時間が早かったからシャッターが閉まっているだけで、

案外多くの店が現役である、そんな印象。

 

 

稲田朋美さんのポスターを拝見したのは福井に住んでた時以来であるような。

福井も近々行きたいなあ。

 

たぼうはんてん、と読むのかな。

出前の電話とか受けて「たぼうです」なんて答えたら、

あらぬ誤解を受けるのではなかろうか、などと思ったりした。

なお、こちらはずいぶん前に閉店していた模様。

 

 

大勢の人が行き交う梅田のすぐ近くとは思えぬほど、

中津の商店街は静寂に包まれていた。

 

 

商店街の先に何だかご利益のありそうな神社があった。

 


地元の方らしき年配の男性、女性が参拝しているのに混じり、

大きなカメラを持った方もいた。

有名な神社なのかもしれない。

 

 

かつてはこの先に広大な貨物駅があったんだなあと思うと不思議な気分。

さらについ一年ちょっと前まで、

この場所を「はるか」や「くろしお」も走ってたんだなあと思えば、

時の流れの速さを感じずにはいられない。

 

 

地下鉄中津駅は出入口とバスターミナルが隣接しており、

使い勝手がよさげ。

ただ、この間に何らかの屋根状のものを設置できないのかなあ、とも思う。

 

 

休憩がてらコーヒーでも飲むべと思ったら、

モーニングの時間帯で100円プラスでサンドイッチがつくらしく、

つい注文。

朝飯も食べてきてるのに、

さらにこの後行きたい食堂もあるのに

こんな調子だから礼服のボタンが吹っ飛ぶのだろう。

 


毎日放送(MBS)の社屋が見えてきた。

有名人でも出てくるのか、多くの人が出待ちをしているのが見えた。

すぐ後に黒塗りのワゴンが2台出てきて僕の前を通り過ぎていった。

 

 

東海道線の高架をくぐり、脇に入ると突然レトロな街並みが広がった。

このあたりがよく大阪のお散歩番組で紹介される中崎町であるようだ。

 

 

街並みを活かしたカフェや雑貨店が立ち並び、

若いお客さんたちで賑わっている。

同時にカメラを構えた年配の方々も多く見受けられた。

無論、僕は年配の人の側である。

 

 

地下鉄中崎町駅と商店街。

今回の目的地のひとつはこの商店街にある食堂。

 

 

力餅食堂という屋号は京都で多くお見かけする屋号であると思っていたが、

大阪にも数多く存在するそうな。

さらに最初の店舗は兵庫県の豊岡にあったらしい。

今回お邪魔したのは力餅食堂の中崎店。

 

 

カレーうどんをいただく。

うどんやそばの出汁ってそれほど個性があるとは思わないけど、

カレーうどんのツユって店によって全然ちがうよなあ。

老舗食堂のカレーうどんは案外スパイシーで、

やわらかいうどんとの絡みがたまらない。

 

 

僕の前に入ったおっちゃんはカレーうどん

僕の後に入ったおっちゃんはカレー皿うどんを注文していたから

このお店はカレーに力を入れているのだろう。

(ちなみに僕はカレー皿うどんとは何ぞやとの思いでこのお店の訪問を決めたのだが、前のおっちゃんにつられてカレーうどんを注文し、あとのおっちゃんの注文で別に皿うどんがあることに気づいた次第)

厨房では年配の男性がテキパキと動いている様子が垣間見れ、

配膳の女性はテイクアウトのお餅の販売もしているようで

「全部やらなあかんから忙しいわ」と笑っている。

今度梅田に来ることがあれば少し足を伸ばしてカレー皿うどんを食べにこよう。

ごちそうさまでした。

 

 

銭湯が開く時間までしばし時間つぶし。

中崎町のスーパー「ライフ」では一番搾りの135ミリリットル缶を販売していた。

ほんと徘徊にはこのサイズが一番なのよなあ。

(後日高速神戸のライフに行ったらこのサイズのビールが充実していた。ライフ最高!)

 

 

環状線の線路沿いを天満方面へ。

今回お邪魔したのはクラブ温泉さん。

 

 

昔ながらの男女別の扉を開くと番台があって、

その先はわりと広い脱衣場となっていた。

中央に大きなテーブルがあり、

裸のおっちゃんたちが火照った身体を冷ましつつ、

あれこれ世間話をしている。

 

浴室内は天井が高く、奥の方に螺旋階段で登るサウナがある。

この螺旋階段の存在が何ともゴージャスな雰囲気をかもしだしており、

おっちゃんたちが「熱いわー、ここは熱いわー」と階段脇にある水風呂とを行き来していた。

 

浴槽につかると、おっちゃん2人が入り口付近でぐるぐるまわっているのが見えた。

何かと思えば円形の歩行湯である。

面白いのはこの浴槽が半分に仕切られており、

半分が湯、もう半分が水になっていた。

要するにこの浴槽をぐるぐる歩いていると熱いのと冷たいのが交互にやってくるわけで、

これが何とも心地よい。

 

湯から上がると一人のおっちゃんが「鍵がない、鍵がない」と大騒ぎ。

その場に居合わせた僕を含めた素っ裸のおっちゃんたちが

どこかに落ちてないかと目をこらし、

そのうち浴室の中から「あったぞ」と声が聞こえてきた。

「お騒がせしてすんません」とおっちゃんが恐縮し、一同大笑い。

何だかいい気分でクラブ温泉さんを後にした。

 

 

ここまで来れば天満駅も近い。

そして天満といえば飲み屋が多くある地である。

むろん一杯くらいひっかけていこうかと思っていたけど、

とんでもない人の数でどこもかしこも大賑わい。

 

 

気が弱い僕はおとなしく退散して家路についた。