北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

大阪モノレール徘徊

 

40年近くぶりに伊丹空港の展望台に上がってみた。

関西空港がなかった時代、

小学生だった僕は海外に出張に行く父を見送りに来たのだけど、

父が乗った飛行機が「キャセイパシフィック航空」だったことだけは妙にはっきり覚えている。

 

その時が「初の空港」、離発着している飛行機を見るというのも初めての経験だったけど、

幼心に興奮していたかといえば決してそんなことはなく、

どうしてこんなでかいものが飛んでいるのかという

むしろ恐怖に近い感情の方が上回っていて、

実際に自分が飛行機に乗るのは20歳近くになってからだった。

 

 

 

伊丹空港の目の前には大阪モノレール大阪空港駅がある。

僕が小学生のころにはまだなかったモノレールを使い、

今回は徘徊してみようと思う。

 

 

千里中央で下車。

新しい建物も目立つ一方、

昭和の時代を感じる建物も多く残っており、

つい見入ってしまう。

 

 

地下街の一画にあるお好み焼き屋さんで昼食をとることにした。

カウンター席に陣取り、注文したモダン焼きが仕上がるのを待つ。

生地と焼きそばがドッキング、ソースがたっぷりかけられ、

マヨネーズもたっぷり、

温められた小さな鉄板に移されて配された。

ああ、たまらん。

 

 

僕が最初の客だったけど、

その後もどんどん入ってきて席は大方埋まった。

店の方は手際よく注文をさばいていく。

僕は熱々のモダン焼きをほおばりつつ、その様子を眺めている。

プロの仕事っていうのは「傍から見てて飽きないもの」を指すのかもしれない。

店員さんの雰囲気もよく、至福のひと時でした。

ごちそうさまでした。

 

 

万博記念公園へ。

彩都線の電車に乗り換えて公園東口で下車。

 

 

万博記念公園に足を踏み入れたのは15年ぶり、くらいか。

この中に行ってみたい記念館があり、それが今回の徘徊の最大の目的であったりする。

EXPO’70 パビリオンという。

 

EXPO’70 パビリオン
1970年日本万国博覧会大阪万博)当時の出展施設であった鉄鋼館を利用し、同博覧会の記念館として、2010年(平成22年)3月13日にオープンしました。

EXPO’70 パビリオン | 万博記念公園 (expo70-park.jp)

 

館内に入ると、様々な映像や資料が数多く展示されており、

当時の「わくわく感」というか、興奮、みたいなものを感じることができた。

僕の前にいた年配の女性2人組は

「私、この万博で初めて生の外国人見たんよね」

「私も、めっちゃ感動したわ」

なんて会話をしており、つい笑ってしまいそうになる。

 

 

何より一番驚いたのは北大阪急行の終着駅が目の前にあった、ということだった。

そもそも北大阪急行自体が万博へのアクセス路線として建設された、

なんてことも今更ながらに知る。

 

 

僕はこれまで地方博を含め、

博覧会と名の付くものはほぼ無縁で、

ポートピアもつくばも、花博も、地球博も行ったことがなかった。

唯一行ったことがあるのが「つるが・きらめき・みなと博21」くらいだと思う。

 

単に人が多いとか待ち時間が苦手というのが理由であったりするけれど、

まもなく開催される関西万博にはぜひ行ってみたいなあ、

と、このパビリオンの見学をして改めて思った次第。

中年の域になって年々「わくわくすること」から遠ざかっている。

万博は50代を迎える僕にいろんな「わくわく」を与えてくれそうな気がする。

 

 

再びモノレールに乗車して摂津で下車。

尼崎で阪神大震災にあった幼なじみの男が

「摂津の工場で働くことになった」と言い、

僕が真っ先に頭に浮かんだのが神戸の「摂津本山」という駅名だったもので

「赤穂が近くなるんやなあ」と言ったら

「何言うとんねん、遠くなるんじゃ」と返されて、

しばし「???」となった思い出がある。

 

その工場が見えたので、撮影して幼なじみにLINEで送ったら、

「摂津工場やんけ、どこうろついてるねん」と速攻で返信があった。

 

 

摂津で下車した理由は「新幹線公園」。

先日、ダーリンハニー吉川正洋さんの番組でその存在を知った。

というか、その番組が大阪モノレールを訪問するきっかけになった。

 

 

やはり新幹線と聞いて真っ先にイメージするのは0系だよなあ、

と思ったけれど、

冷静に考えたらそれほど乗った訳でもないのよなあ。

回数だけだと上越新幹線の200系の方が多いような気がする。

たぶん、幼い頃から鉄道図鑑などを延々と読み続けていたからだろう。

 

 

この日は日曜日だったので車内見学もさせていただけた。

非常にきれいな状態で保存されているのが

イチ鉄道ファンとして嬉しい。

 


昔の電車のトイレって銀色の便器が妙に怖かったなあ、

なんてことも思い出した。

 

 

隣の電気機関車も見学させてもらえた。

 

 

新幹線広場は東海道新幹線の鳥飼車両基地の近くにあるけど、

直接面している訳ではなく、

JR貨物の駅の脇にある。

 

 

そんな訳で新幹線広場から車両基地や走行中の新幹線が見えないのだけど、

モノレールからは車両基地が見下ろせるので、

徒歩とモノレールを組み合わせればいろいろ満喫できそうな気がした。

 

 

南摂津から再びモノレールに乗車して門真市へ。

最後は銭湯でひとっぷろとしたい。

 

 

今回お邪魔したのは門真市駅から徒歩数分のナショナル温泉さん。

15時の開湯時間にあわせて行ったけど、

すでに先客多数あり。

 

その立地から、路地裏にあるレトロな銭湯、を想像していたけど、

浴室は改装されており、きれい、かつ明るい。

大阪の銭湯に行くと常連さん同士の会話を耳にすることが多いけれど、

こちらのお客さんは皆寡黙で、

洗面器を置く音、シャワーや浴槽など湯にまつわる音だけが響いていた。

 

 

湯上がり、ショーケースの中には缶ビールが鎮座されておられた。

ささやかながら売上に協力させていただく。

ナショナル温泉さん、いいお湯でした。

 

 

あとは帰るのみ、であったけど、

何だかもう一杯だけ飲みたい気分になってきて、

モノレール、阪急と乗り継いで十三で下車。

ぐびりと飲んでからようやく帰路についた。