北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

金沢市香林坊〜兼六園下徘徊

日頃から富山県内の銭湯めぐりを楽しんでいるが、

お隣の石川県にも気になる銭湯は多々ある。

中でも金沢市内には銭湯料金で楽しめる温泉がいくつもあるもので、

昼飯とあわせてそのうちの一軒を訪ねてみることにした。

 

 

 

今回のスタートは香林坊

 

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10年ほど前だけど、富山からバスでこの地にやってきて、

金沢在住の友人と片町で飲んでいたのだけど、

さあ、精算という段階になって財布がないことに気づいた。

 

免許証もカードも、さらに飲むことが前提だってもので、

珍しくそれなりに諭吉さんも入ってて、

青ざめたなんていうレベルの話ではなく

最後に財布を出したのはいつか、という話になって、

バスで運賃を支払った時だ、となった。

 

そんでもって乗ってきたバスが地鉄だったもので、

問い合わせてみたのだけど届けはないという。

北鉄にも訊ねてみたがやはり同じ答え。

となればバスを降りた時点で落としたか、

香林坊から片町へ向かう道中か、、、、

 

絶望的な気分で香林坊のバス停まで戻ってきたが、

当然財布なんか見つからない。

 

すると、大和の裏に交番があることに気づいた。

すがる思いで訪ねてみたら、

ちゃんと届けられていた。

 

香林坊に来るたびにそのことを思い出す。

届けてくださった方、ありがとうございました。

 

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香林坊の裏通りへ。

このあたりをウロウロするたび、

かねてから気になっていた食堂があったのだけど、

何か勘違いでもしていたのかさっぱり見当たらない。

店の名前も知らないから、調べようもない。

 

しばしウロウロして、あ、ここだ、

と思ったけど半分シャッターが降りた状態で、

「準備中」の札がかかっていた。

「・・・」

 

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気を取り直して近所にある「グリルオーツカ」さんへ。

こちらはハントンライスで知られるお店であるが、

いつ見ても結構な行列ができており、

並ぶという行為がそもそも苦手な僕はこれまで避けていた次第(笑)

この日は平日だったこともあって、

すんなり入店。

 

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本来なら「ハントンライス」を注文するのが筋なんだろうけど、

表の黒板メニューに「Aランチ ハンバーグ、クリームコロッケ」とあったもので、

ついついそちらを注文。

幾つになってもハンバーグとクリームコロッケは大好物なのよな。。。。

 

カウンターに座っていたもので、

ガラス越しにコックさんたちが忙しく働いている様子が伺える。

店員さんのやりとりを聞いていると、

圧倒的に人気なのはやはりハントンライスのようで、

素直にそっちを注文しとけばよかったかな、なんてことも思う。

 

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とはいえ、あつあつトロ~リのクリームコロッケに、

肉肉しいハンバーグは「老舗洋食店」にふさわしいもの。

店員さんのテキパキとした動きもあわせて好感度も高い。

ごちそうさまでした。

次回はハントンライス、食べにきます。

 

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久しぶりに金沢市内を徘徊。

 

新幹線開通後の金沢駅周辺や近江町市場、21世紀美術館

兼六園、ひがし茶屋街なんかは

いつ行ってもとんでもない人であふれているけど

今回うろついた長町の武家屋敷や、

にし茶屋街周辺は意外と静かなもんだな、というのが正直な感想。

 

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これは平日だからか、

それとも観光客も落ち着いてきたのか、と思ったら、

広坂、兼六園エリアに足を踏み入れるとやはり多くの観光客で溢れかえっていた。

 

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以前も書いたことだけど、

僕が初めて金沢を訪れたのは30年前、中学生の時だ。

その時の記事を転載すると

 

私が初めて金沢を訪れたのは中学2年の時である。

当時の私は水泳部に所属していたのだが、

その顧問と2人で兵庫の片田舎から青春18きっぷでやってきた。

 

この顧問というのが実に不思議な人で、

「ちょっと島でも行くか」といきなりカヌーを出してきたり、

「おい、初詣に行くぞ」と言ったと思えば

50キロも先にある神社まで平気で歩かせたりする

言い方を変えれば「変人」であった。

 

まわりの同級生も部員もみんな嫌っていたが、

私は妙に波長があった。

だから唐突に「金沢に行くぞ」と言われても

特に驚かなかった。

 

当時はまだ「昭和」であり、

金沢駅もまだ高架ですらなかった。

とりあえずバスに乗って兼六園に行き、

どこかで「治部煮」を食べたことだけは憶えている。

 

あの時の行き先が何故金沢であったのか、

未だに分からない。

 

てな感じで、金沢市内のユースホステルに泊まって、

兼六園周辺もかなりウロウロしたはずなのだけど

さっぱり記憶にない。

 

というのも、その後の印象があまりにも強いからだろう。

 

金沢に着いて2日目の夜の宿泊先は当時医王山の麓にあったユースホステルだった。

そして、僕らが乗ったのは湯涌温泉行きのバスだった。

おそらく、先生は湯涌温泉の公衆浴場に入って、

「その近所にあると思っていた」ユースホステルに向かうつもりだったはずだ。

 

しかしながら、風呂に入った後に

その場所がまったく違うということに気づいたのだ。

温泉の方は

「いったん市内に戻るか、タクシーで直接行くかやね」

みたいなことを言ったと思われる。

 

すると先生が「歩けばどれくらいかかるのですか」なんて言い出して、

温泉の方は「歩いてなんかとても無理です」と地図を示しながら言って、

僕もこりゃ無理だ、風呂も入ったばかりだし、

先生も自分が勘違いしたんだし、

何より大人なんだからタクシーでも呼んでくれるだろう、

と淡い期待を抱いたら

「歩いていくぞ」と言い張ったのだった。

 

 

その先生が変人であることは百も承知で、

何を言われても驚くなんてことはなかったけど、

その時は愕然としたというか、何だか腹がたってきて、

雪が残る道をほとんど口も聞かず歩いたことだけは

やたらとはっきり覚えている。

 

てなもんで、その先生との金沢旅行は

あまり「楽しかった」とはいえず、

その後も冒頭に述べた財布の件があるまで

金沢に対していい思いを抱けなかったのだが、

当然のことながら何も金沢は悪くない(笑)

 

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兼六園をぐるりと回って、今回の目的である温泉銭湯へ。

目指す「みろく温泉元湯」さんは、

兼六園下の交差点から歩いて5、6分というところか。

 

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最寄りのバス停は「小将町」で、

北鉄1日フリーきっぷの利用可能エリアにも含まれる。

 

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http://www.hokutetsu.co.jp/media/tourism_bus/shuyu_bus_panf20190401.pdf

 

券売機で入浴券を買い求め、

番台のおばちゃんに差し出せば「ゆっくりどうぞ」と

にっこり笑う。

 

脱衣場のロッカーの上には常連さんのお風呂セットがずらりと並んでいる。

富山の銭湯にこの時間帯に行けば

爺ちゃんたちしかいないけど、

みろく温泉元湯さんには案外若い方(とはいえ僕と同世代?)も多い、

というのが第一印象。

 

この日の金沢は恐ろしく暑くて、

汗で全身ずぶ濡れ状態、体力的にもヘロヘロといった感じであったが、

熱すぎず、ぬるすぎずの適温の湯に浸かり、

しっかり足をもんでやれば

何もかもが回復していくような気がした。

 

兼六園の目と鼻の先にこんな素敵な温泉銭湯があったとは。

またお邪魔します。

 

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 今回、金沢市内に数多くある銭湯から

「みろく温泉元湯」を選んだのは、

富山行きのバス停との距離を考えると

最も距離が近いのでは、という点であったのだが、

この日の金沢の暑さは半端なく、

兼六園下のバス停にたどり着く頃には再び汗だくになっていた。

 

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僕は冷房の効いたバスで富山に帰り、

バス停からさらに歩いて再び汗だくになり、

帰宅するなり頭から水をかぶった。