後でニュースで
「富山の公共交通機関の利用者4年連続増加」
一方で「バスは減少」なんていうニュースを聞いて、
そりゃそうだろうなあ、なんてことを思う。
地鉄電車もあいの風も新駅作ったり、
路面電車はまもなく南北接続したり、と増えているところは、
それなりに努力している印象があるけれど、
バスに関してはさっぱり改善されないのが不思議で仕方ない。
富山の路線バスの一番の不満は富山駅までバスで行くと、
CICの前で降ろされてしまうことだ。
ここからだと必ず横断歩道か地下道を使わないと、
富山駅には行けない。
そもそも富山駅までバスに乗る方の目的地って、
大半が富山駅ないし駅北方面へ抜ける方であると思われる。
バスがロータリーまで入れば
雨が降ろうと雪が降ろうとそのまま濡れずに乗り継ぎができるのになあ、
と毎回思ってしまうのは僕だけなんだろうか。
他にもバス停に運賃を掲示していないもので、
前もって調べておくか乗った後でしか運賃が分からないってのも問題ではなかろうか。
バスに乗らないんじゃなくて、乗れないんだと思われる。
あと、富山の場合、免許をとってから一度もバスを使ったことがない、
って方が相当数存在すると思われ、
そういった方々はそもそも家の近所のバス停に一日何本のバスがあるか、
なんてことすら知らないし興味もないように察する。
ベタなやり方かもしれないけれど、
各家庭の郵便受けにバスの時刻表を配ったりして、
その存在を知ってもらうってことから始めた方がいいのでは、
なんてことも真剣に思う。
趣のある駅舎は何やら工事中。
地鉄には味わい深い駅舎が多々あるけれど、
改装して愛想もへったくれもない駅舎にしてしまいがちなのよな(涙)
いい雰囲気の駅舎になりますように、、、
今回お邪魔するのは立山町在住の友人が
年末にフェイスブックに投稿していたこちらの食堂。
駅から少し距離があるし、春になったら行こうと考えていたけど、
雪も降ってないし行けるよな、なんて考えた次第。
のれんをくぐると愛想のいいおばちゃんが「いらっしゃい」と迎えてくれた。
チャーシューメンを注文。
昔なつかしい石油ストーブの暖かさが身に染みる。
ほどなく配されたチャーシューメン。
チャーシュー5枚、シナチク、ネギが美しくもられている。
これぞ「昭和のラーメン」って感じであるが、
よくよく考えたら、僕は昭和時代にほとんど外食で
「ラーメン」というものを食べたことがないのよな(笑)
実家に自家用車がなかったもので、
そもそも外食をする機会が少なかったし、
高校生になってたまに行くようになった
岡山との県境にあるラーメン屋では「コーンクリームラーメン」以外に食べたことがなく、
いわゆるふつーのラーメンを初めて食べたのは、
富山に来て「あっちっち」っていう店につれて行ってもらったのが最初だったか。
当時は高校3年生だったはずだが、
「ラーメンつうのはこんな美味いもの食い物なのか!」といたく感動した記憶がある。
それから30年弱。
久々にラーメン食べて感動(笑)
食べ物の感想なんて、
味付けや量や値段とのバランス、
店の雰囲気とか、店員さんとのやりとりとか、
当時の天候とか気温とか、
いろんなものが組み合わさった上で成り立つものだろうけど、
寒空の下を駅から10分ほど歩いて、
いかにも「昭和」という店にたどり着いて、
にこっとしたおばちゃんがいて、
石油ストーブの暖かさを背中に感じつつラーメンを食べる、という、
「うまさ」を倍増させる要素がいっきにまとめてやってきたとも言えるが、
何せしみじみ美味い。
もし車で来てればまた印象も違ったかもしれないけれど、
自分の好みという点では、
この食堂のラーメン、まちがいなくトップ3には入るなあ、、、、
ちなみにチャーシューメンのお値段520円なり、
ふつーのラーメンに至っては430円!!!
またお邪魔します。ごちそうさまでした。
越中三郷駅へ戻って、上市街道と呼ばれる県道へ。
常盤橋で常願寺川を渡る。
僕はこの先にある某自動車学校で大型二種の免許をとったのだけど、
路上教習でこの橋に差し掛かった時は
「狭い!」って思ったし嫌だったなあ、なんてことを思い出す。
いつも速度に厳しい教官もこの橋だけは
「向かいから大型車来る前に渡りきってしまえ!」
なんて言ってたような(笑)
地鉄の電車を眺めてたりしたこともあり、
食堂から1時間ほどかけて越中荏原駅にもほど近い
荏原鉱泉さんに到着。
富山の銭湯は14時開湯というところが多いけど、
こちらは12時30分開湯とのこと。
昼飯と銭湯をセットに楽しんでいる自分のような人間にとっては
ただただありがたい限り。
扉を開くと一直線に土間が伸びていて、
反対側からも入れるようになっていた。
男湯の扉を開くと番台があって女将さんが「いらっしゃい」と迎えてくれる。
入浴料金を支払っていたら、
「兄ちゃん、今日休みか、仕事終わったんか」と女将さん。
「そうです」と答えたら「ならええがだけど、心配してもた」とケラケラ笑う。
なかなか楽しそうな方である。
脱衣場には応接コーナーもあって、
昔懐かしの正しい銭湯の光景って感じであるが、
天井が高い位置にあるのと、
若干薄暗いこともあって、
これが何とも味わい深い雰囲気をかもしだしている。
これは浴室内でも同じ印象だった。
照明が少ないからか若干薄暗く感じるのだけど、
これが何とも心地良い。
そして浴槽に面した窓ガラスの先には
手入れされた庭が広がっている。
富山の銭湯って、意外と浴槽からの「眺め」を大事にしているよなあ、
なんてことをぼんやり思う。
そして、この銭湯もまた開湯まもない時間にも関わらず、
おおいに賑わっているというのも嬉しい光景。
さっぱりして女将さんに礼を告げると
「兄ちゃんには熱かったろ」と女将さんが笑った。
銭湯という空間に来ると、
40代も後半に差し掛かった僕のようなおっさんですら
若造なんだろうな、と思う。
越中荏原駅へ。
ローカルな駅舎に似つかわぬICの改札機というのは、
導入されて随分たつにも関わらず、
未だに違和感がある光景。
どのタイミングでホームに出ていいのか
使い慣れない駅だと分からなくなる時がある。
電鉄富山だと改札の案内まで入場しないという、
暗黙のルールみたいなものが存在、
本数の多い稲荷町だと気にせず入れるが
他の駅では駅員さんの雰囲気次第、みたいな印象がある。
何処とは言わぬが某駅では
5分前だしホームに出ようと思ったら
「まだ改札してない!」なんて言われたこともあるのよな(笑)
今回は身体が温もって熱かったもので、
ホームで涼もうと10分前に駅員さんの顔を伺ったら
「ありがとうございます」と丁寧な声が返ってきた。
それにしても、荏原鉱泉さん、よく温もる湯だったのか、
富山駅に帰ってきても身体のポカポカが持続していた。
かつ、のどが渇く。
やむをえず僕は電鉄富山駅にあるスーパーで缶ビールを購入、
外で飲もうと思ったのだけど、
今の富山駅前って洗練されすぎちゃって、
イベントでもやってない限り、
ひと目を気にせず酒を飲めるような雰囲気はなくなっているんだな、
なんてことを改めて思う。
ヘタレな僕は階段の陰で目立たぬように缶ビールを飲み干してから、
バスに乗って帰宅した。