北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

松山・広島ぐるり徘徊

兵庫県に帰ってきてから、相方と休みがずれてることもあり、

一泊旅行なんていうのから無縁になっていた。

しかしながら今年の盆休みに関しては、

2日間であるが休みがかぶることになった。

当然、どこかで一泊しよう、そんな話になり、

愛媛県の松山に行くことにした。

(道後は高すぎで手が出なかった・涙)

 

利用するきっぷは「広島・松山割引きっぷ」なるもので、

関西エリア〜広島の新幹線指定席、広島の自由周遊区間、呉〜松山のスーパージェット、松山観光港松山駅のリムジンバス、松山の自由周遊区間、松山〜岡山の特急指定席、岡山〜関西エリアの新幹線指定席がついて神姫ゾーン発着なら17100円であった。

(令和5年8月現在)

単純に西明石から松山まで行くだけで13000円弱、松山〜呉のスーパージェットが6300円、広島から西明石も1万円弱することを考えればかなり安い。

 

逆回りも可能とのことで、8月14日に松山に行き、宿泊、

15日朝から呉にわたり、呉市内、広島市内を観光して帰宅、

そういった計画をたて、指定券と宿を確保していた。

気になるのは台風7号の動きであったが、

東日本へ向かうみたいであるし、西日本は特に問題なさげである。

 

ところが突如として台風が関西地方を直撃しそうだ、なんて話になってきた。

 

うーむ、なんてことだ。

松山に泊まって翌日、船が運休、瀬戸大橋も通行止めなんてことになれば、

目もあてられない。

それどころか新幹線も岡山以東で運休の可能性、なんて言い出した。

 

宿に確認すると「台風なら仕方ないですね」とキャンセル料は結構ですと言ってくれた。

JRはこの日のきっぷは全額払い戻すといっている。

仕方ない、今回はあきらめよう。

次の機会にしよう。

そう決意した次の瞬間、ふと思った。

 

日帰りすればいいのだ。

 

 

 

 

西明石発6時27分のひかり591号博多行きで出発。

岡山着は7時1分。

ちょっと前に在来線で高松に行った時は

西明石を6時23分に出て岡山に着いたのが8時34分であったから、

新幹線恐るべし、である。

7時22分発のしおかぜ1号に乗り継ぐ。

 

 

土讃線の南風は母の地元に帰るのに昔からたびたび使っていたが、

予讃線のしおかぜは数回しか乗車したことがないもので、

テンションがあがる。

しおかぜは瀬戸大橋を渡り、海沿いを全力で走って10時6分に松山に到着した。

 

 

松山観光港と広島を結ぶスーパージェットは片道9本出ているが、

呉港に寄港するのはそのうち4本のみで

松山観光港発が8時50分、11時50分、15時40分、18時50分となっている。

「広島・松山往復割引きっぷ」で利用が認められているのはあくまで松山観光港と呉港間のみであり、

広島から西明石へ帰ることも考えると必然的に15時40分に乗船せざるを得ない。

そしてこの便に接続するリムジンバスは14時55分にJR松山駅を出発する。

 

松山で自由が効く時間は4時間半ほどしかないということだ。

本当なら道後温泉の入浴を楽しみたいところであるが、

松山駅からだと案外時間もかかるし、今回は諦めよう、と僕は提案した。

せっかく松山近辺のフリー区間もついてくるのだからしばし列車に揺られるつもりだった。

 

しかしながら相方は「行ったことないし絶対に道後温泉だけは行きたい」と言う。

相方のリクエストにも応じておかねばのちのち面倒なことになりかねない。

そんなもので市内電車に飛び乗った。

 

 

道後温泉本館は保存修理工事の真っ只中。

なかなか奇抜なデザインで覆われているもんですなあ。

 

 

本館も入浴は可能であったが、

今回は別館飛鳥乃湯泉にお邪魔した。

 

 

館内は重厚な雰囲気、かつ若い客も多くて活気があったけれど、

プロジェクションマッピングは「?」てな感じだった。

(ごめんなさい)

 

その後は昼飯求めてまちなかをうろうろ。

検討つけていた個人店はのきなみお盆休み、

開いている店は大行列、

そんな中、一軒の食堂を見つけた。

 

 

入店すると目の前の男性がすさまじい量のカレーを黙々と食しており、

店員さんが運ぶ料理がいずれもとんでもない量であるように感じた。

名物らしい「ガッツ定食」を注文。

 

 

おかずの量にも白飯の量にもびびったが、

美味かったもんでぺろりと完食。

ごちそうさまでした。

 

 

食堂の近くに12時間でも24時間でもなく14時間で500円、という料金設定の駐車場があった。

何か意味があるのかといろいろ考えてみたけどさっぱり分からなかった。

 

 

市内電車で古町駅へ移動。

 

 

古町駅からJRの松山駅まで歩いてリムジンバスを待つ。

伊予鉄は市内電車も鉄道線も路線バスもオレンジ一色、といった感じであったが、

松山観光港行きのリムジンバスはこんな塗装の車が現れた。

「懐かしい」と思わず声が出る。

 

 

僕は添乗員時代に四国八十八ヶ所を4回に分けて一周しているのだけど、

その時に利用していたのが伊予鉄の、まさにこのデザインのバスだった。

それもドライバーさんは4回とも同じ方だったもので、

めちゃくちゃお世話になった。

後に歩いて八十八ヶ所を回った際、伊予鉄のバスを見かけては運転席を覗いていたが、

当時のドライバーさんと再会することはなかった。

 

 

松山観光港からスーパージェットに揺られること約1時間で呉港に到着。

 

 

この像を見上げていた小学生くらいの男の子が

「お父さん!これホーケイだ、ホーケイだ!」

と指さしながらケラケラ笑っていた。

うーむ、今の小学生はそんな言葉も知っているのか。

 

 

呉はかねてからゆっくり徘徊したい街のひとつであったが、

今回は残念ながら割愛せざるを得ない。

閉館時間が迫るてつのくじら館のみを訪問。

 

 

さすが広島だなあ、と思えるラッピング車両を横目に眺めつつ、

呉線の電車で広島市内へ。

広島駅を通り過ぎ、可部線との分岐点である横川駅で下車。

 

 

広島に来た以上お好み焼きは食べておきたい。

カリカリに焼けた麺の旨さがたまらない。

 

 

最後は広島20時58分発のこだまに乗ってぶらぶら帰宅。

西明石駅に帰ってきたのは22時54分。

何とも慌ただしい16時間30分ほどであったけど、

たまにはこんな徘徊も良いであろう。

 

翌日は部屋でおとなしく台風が通り過ぎるのを待ち続けた。