北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

なごや七福神をめぐる徘徊

先日、図書館で借りてきた「秘められた名古屋」なる本を読んでいたら、

名古屋にもある霊場めぐりとして「なごや七福神」が紹介されていた。

所在地を確認すれば、中区に3カ所、港区、中川区昭和区、南区に各1カ所と、

名古屋市の南半分くらいはぐるりと周遊できそうな感じである。

また、各霊場とも地下鉄なり市バスでアクセス可能、とのこと。

 

僕は名古屋市の土地勘はほぼ皆無であるし、

見知らぬエリアをこういった「霊場めぐり」という形でウロウロするのは、

なかなか魅力的なことであるように思えた。

 

何せ7カ所で完結するというのもいい。

 

週末、名古屋市交通局が発行している「ドニチエコきっぷ」を利用して

早速でかけてみた。

 

 

 

七福神をめぐる順番は自由らしいので、

あれこれ思案した結果、昭和区興正寺から訪ねることにした。

鶴舞線八事駅で下車。

 

f:id:fukuitabi:20211018125325j:plain

 

天気予報は「くもり」であったが、

地上に出ると、どこまでも澄んだ青空が広がっていた。

朝の冷気も心地よい。

 

f:id:fukuitabi:20211018125948j:plain

 

八事駅の出口から5分もかからずに

寿老人霊場である興正寺に到着。

境内で目を引くのは五重塔の前に鎮座する大仏様。

 

f:id:fukuitabi:20211018131755j:plain

 

案内板には以下のように記されていた。

 

釈迦牟尼大仏(略称平成大仏)
総高7.1メートル
重さ約6トン
青銅鋳造に漆塗り仕上げて

この尊像は平成26年9月、国家安穏国豊かで皆が平穏なれとの祈りを込めて八事の地に奉安されました。
釈迦牟尼仏は、今から約2500年前にインドで悟りを開き、仏となって人々を導かれました。その教えは多くの弟子によって伝承され、仏教として世界中に広まっています。つまりは、仏教の根源の御仏なのです。
當山の釈迦牟尼大仏は、開山・天瑞圓照和尚が戒律を守る規範として奉安し、永久に掛けておくようにとの厳命のもと、守り伝えられてきた掛軸に描かれた御仏を再現したお姿。

千年変わらぬそのお姿で、私たちや未来の子孫まで見守り、お導きいただくようとの願いを込めて、富山県高岡市の鋳造所において命が吹き込まれ、當山へと奉安されました。

この地で「高岡」の名を目にすることになるとは!!

 

f:id:fukuitabi:20211018131828j:plain

 

八事駅に戻り、今度は名城線の電車に乗って新瑞橋へ。

市営バスに乗って笠寺西門で下車。

 

f:id:fukuitabi:20211018131923j:plain

 

同じバスに乗り合わせていた年配の方々の進む方へ、

何となくついていってみたら、

恵比寿霊場である笠覆寺(笠寺観音)についた。

 

f:id:fukuitabi:20211018132828j:plain

 

この日は「六の市」なる青空市が開催されており、

露店から何とも香ばしい匂いが漂っていた。

 

f:id:fukuitabi:20211018132913j:plain

f:id:fukuitabi:20211018134530j:plain

 

笠寺西門のバス停に戻り、

港区にある辨財天霊場、辯天寺を目指す。

市バスの神宮東門行きに乗車。

 

名古屋市交通局の「乗換ナビ」で検索すると、

「内田橋北」なるバス停で多加良浦行きに乗り継ぐことになっていたが、

多加良浦行きのバスの始発もまた神宮東門であったため、

終点まで行って乗り継ぐことにした。

 

f:id:fukuitabi:20211018133816j:plain

f:id:fukuitabi:20211018134608j:plain

 

多加良浦行きのバスにはちょこちょこと年配の男性の1人客が乗り込んでくる。

そしてみんなして「似たような雰囲気」を持ち合わせている。

飄々としている、にも関わらず目は鋭い、と表現すればいいのか。

富山のライトレールでも「似たような雰囲気」の方をよくお見受けする。

 

スマホで路線図を眺めてみれば「なるほど、みんなここで下車するだろうな」

なんてことを思う。

案の定、みなさんは「競馬場正門」で下車していかれた。

 

f:id:fukuitabi:20211018135435j:plain

 

弁天裏で下車して辨財天霊場、辯天寺へ。

 

f:id:fukuitabi:20211018135702j:plain

f:id:fukuitabi:20211018135755j:plain

 

弁天裏から地下鉄高畑行きのバスに乗車して中郷町で下車。

大黒天霊場である宝珠院へ。

 

f:id:fukuitabi:20211018155937j:plain

 

こちらで先の辯天寺でお参りしていた方を見かけた。

どうやら自転車で回っているようだ。

ネットで「なごや七福神めぐり」を調べると、

ランニングで回っている方もいるそうな。

 

f:id:fukuitabi:20211018160008j:plain

 

ぼちぼち腹が減ってきたので昼飯としたい。

はて、どこかいい店はないかと調べたら、

よさげな洋食屋を見つけたので向かってみた。

 

目指す店は地下鉄東山線高畑駅からまっすぐ南に下った、

大通り沿いにひっそりと存在していた。

扉を開けると「いらっしゃいませ」と年配の女性が出迎えてくれ、

カウンター内で調理中の親父さんも「いらっしゃいませ」と続く。

 

カウンター席につくと「今日のランチは〜初めてでしたら煮込みハンバーグとクリームコロッケがセットになったオリジナルランチがおすすめです」とのこと。

ハンバーグもクリームコロッケも大好物なのでそちらを注文。

 

「オリジナル入ります」

「はいよー」

「お味噌汁にネギ入れて大丈夫?」

なんてことまで一人ひとりに訊いている。

ほどなくして「オリジナル」が配された。

 

f:id:fukuitabi:20211018162209j:plain

 

いったいこの道何十年なんだろうか、

2人の動きを見ているだけでも何とも心地よい。

そして熱々のクリームコロッケとやわらかなハンバーグ。

「来てよかった」と心底思った。

ごちそうさまでした。

 

高畑駅から地下鉄東山線の電車に乗って伏見へ。

 

f:id:fukuitabi:20211018163602j:plain

 

毘沙門天霊場である福生院はビル街のど真ん中にあった。

 

f:id:fukuitabi:20211018164134j:plain

f:id:fukuitabi:20211018164208j:plain

 

久屋大通から名城線の電車で矢場町へ。

 

f:id:fukuitabi:20211018164301j:plain

 

福禄寿霊場である萬福院は、

何となく裏通りにあると思っていたら見当たらず、

「???」としばしうろついたら大通り沿いにあった。

 

f:id:fukuitabi:20211018164334j:plain

 

ここまでで6霊場

最後は布袋尊霊場である宝生院。

こちらは「大須観音」として知られている。

 

大須観音へ向かう途中の商店街は随分賑わっていた。

こちらに関しては8月末も来ており、

その時は見事なまでに閑散としていたからえらい違いであったりする。

 

行き交う人たちは皆楽しげにお店を覗き込んだり、

ソフトクリームなんかを食べていたりする。

少しずつ、日常が戻りつつあるんだろうな、と思う。

 

f:id:fukuitabi:20211018164404j:plain

f:id:fukuitabi:20211018164516j:plain

 

大須観音を参拝して無事になごや七福神めぐりは終了。

今回は御朱印を頂く時間の関係上、

若干慌ただしく回った感じになってしまったが、

今回の霊場めぐりを通じていくつも気になる場所を見つけることができたので、

次回以降にまた生かしていきたいところ。

 

また、思った以上に「バス路線」が充実していることも分かったので、

ただひたすら「終点」を目指すってのも楽しそうだな、

なんてことも思ったり。

 

f:id:fukuitabi:20211018173104j:plain

 

帰り道のコンビニで「超」がつくほど久々に

「缶酎ハイ」を買って帰宅。

想像以上に疲れていたのか、ぐるぐる景色が回り始めた。

うーむ、本当に弱くなった。

また飲めるように頑張らねば(笑)