北陸徘徊人(元)

富山、福井、石川を中心にゆるーい旅を満喫中

JR福知山線・生瀬駅〜武田尾駅、阪急神戸本線・六甲駅〜王子公園駅徘徊

JR福知山線新三田行きの電車は生瀬駅に到着した。

この駅までの運賃を調べようとして検索案内アプリに

「いくせ」「いくぜ」と入力して「候補なし」と表示され、

「???」となっていたのは内緒の話。

「なまぜ」と読むそうな。

 

 

9月の終わり、

ようやく朝晩は涼しくなってきたが

山間にあるこの駅に降り立つと若干「肌寒い」とすら思える。

今回はかねてから訪ねてみたかった

「JR福知山線廃線敷」を歩いてみるつもりでいる。

 

 

 

 

福知山線生瀬駅道場駅間は国鉄時代の1986年の複線電化に合わせて

線路の付け替えが行われ、現在の姿になったという。

そういや昔の大阪駅には宝塚行きの黄色い電車が止まっていたし、

その先に行く列車はDD51に引かれた客車列車でめちゃくちゃ格好良かったなあ、

なんてことを思い出す。

 

その時廃線になった区間が立ち入り禁止になった時期を経て、

2016年からハイキングコースとして歩けるようになったとのこと。

 

 

生瀬駅からしばらくは国道176号線を歩く。

歩道は案外狭いし、交通量は案外多いしで、

ガードレールがあるとはいえ案外恐ろしい。

 

 

中国自動車道の高架下あたりで国道を横断して集落へと入っていく。

その集落の中の三叉路で、はてどっちだと立ち止まった瞬間に

「そこ下って左です」と犬を連れたおじさんが教えてくれた。

 

 

廃線敷に出た。

隣を流れる武庫川の、岩を打つ水の音が何とも心地よい。

そして誰一人すれ違わない。

まあ、朝早いしそんなもんか。

 

 

水の音を聴きながらしばらく進むとトンネルが現れた。

真っ暗との前知識はあったのでヘッドライトを点灯。

この時点で8時前、ようやくおじさん1人とすれ違う。

 

 

 

 

トンネル内でライトを消してみたらまさに「真っ暗」。

 

随分前だが、今庄ー敦賀北陸線廃線跡を自転車で訪ねた時、

いつもなら照明がついているはずのトンネルが、

なぜか点いていなかったことがあった。

そこは信号設置の交互通行だったのだけど、

自転車のライトだけでは暗すぎてとても前に進めず、

さらに時間内にトンネルを抜けることができなくて

何もかもが縮み上がる恐怖を味わったことを思い出した。

 

鉄道のトンネルというのは暗いということを改めて認識。

 

 

枕木の上を淡々と歩く。

つい「Stand by me〜」云々と口ずさみつつ(ここしか知らぬが)

線路も残ってれば雰囲気あったろうなあと思う。

しかし線路が残っていれば立入禁止のままだったかもしれぬし、

今の形が正解なんだろうな、とも思う。

 

 

何本目かのトンネルの出口の先に、

トラス橋が見えた。

「おー、まじか」と声が出る。

(実は適当な下調べしかしていなかったので、川を渡ることを想定していなかった)

 

 

ここまでの道中も満足度100%であったけど、

このトラス橋の存在で満足度が200%にアップした。

 

 

このあたりまで来るとすれ違う人も出てきた。

生瀬駅から約2時間ほどかけて武田尾駅に到着。

武田尾には日帰り入浴可能な温泉もあるらしいのだけど、

いかんせん時間が早すぎたので今回は断念。

神戸市内の銭湯に行くことにした。

 

 

福知山線の電車で宝塚へ、

阪急今津線に乗り換えて西宮北口へ、

さらに神戸線に乗り換えて六甲で下車。

 

 

六甲駅から三宮方向に歩くことしばし。

今回お邪魔したのは「灘温泉」さん。

 

 

営業時間は朝5時から深夜0時、源泉かけ流し、

ボディーソープにシャンプーの備え付けあり、

それでいて銭湯価格というありがたさ。

この時点で11時すぎであったがなかなかの賑わい。

 

いいなあと思ったのが脱衣場にロッカーに入らないようなザックなどを置くスペースが設けられていたこと。

僕は今回小さなデイパックだったから何ら問題なかったけど、

銭湯のロッカーだと25リットルくらいのザックでも案外入らなかったりするから

こういった配慮はありがたい。

 

神戸の街なかで午前中から温泉を堪能。

ああ、極楽や、極楽やあ。

 

 

灘温泉さんからさらに西へ向かうとにぎやかな商店街が続いていた。

水道筋商店街というそうな。

神戸は「銭湯」と「商店街」という自分の好きな要素が充実していて、

ただただ嬉しい限り。

 

 

ぼちぼち腹も減ってきたので

「あー、これも食いたい」「あー、こっちもいい」

とぶらぶら歩いていたけど何となく麺類な気分だったこともあり

とあるうどん屋さんにお邪魔した。

 

 

こちらで冷たいうどんと牛めしのセットを頂いたのだけど、

ともに絶品!

モダンな店内に物腰の柔らかいご主人、

たまたま入った店だったけど大当たりだった。

 

 

この後王子公園駅から再び阪急神戸線の電車に乗ったのだけど、

よくよく考えたらこの時間なのにまだビールを飲んでいないことに気づく。

何だかんだで涼しくなってきたという証かもしれない。

このまま酒を飲まぬ休日にするのもいいかなあと思ったが、

一度脳裏にちらつくと、延々と「飲みたい」モードに変わってしまう。

 

僕は三宮駅のコンビニでビールを買い求め、ぐびりと飲んだ。